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発達障害はどうして疲れやすいの?ダラダラの原因と正しい対応

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発達障害グレーゾーン
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子供なのに、すぐ「疲れた」「眠い」という。

いつも家の中でダラダラ、ゴロゴロしている。

ゲームやテレビを見る時は生き生きしているのに、それ以外になると、やる気がなさそうに過ごしている。

シャキッとしなさい!

そんな子供の姿に、イライラしてしまうお母さんも多いのではないでしょうか。

実は、発達障害やグレーゾーン、HSC(とても敏感で繊細な子供)は、その特性からふつうの子供よりも何十倍も疲れやすいという傾向があるのです。

  • ダラダラしている=怠けている。
  • ボーっとしている=やる気がない。
  • すぐに疲れたと言う=さぼろうとしているだけで大して疲れていない。

もしかして、そんなふうに思っていませんか?

なぜ子供が疲れるのか?

その原因を知らずに、イライラしたり、ただ頭ごなしに怒ったりしても、子供の疲れが軽減されることはありません。

それどころか、疲れやストレスが積み重なって、さまざまな弊害(不登校やうつ状態)になってしまうことさえあるのです。

発達障害の傾向がある子どもたちが抱える「疲れやすい」という性質を、親はどのように捉え、どのように対応していけばいいのでしょうか?

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発達障害・グレーゾーンの子供が疲れやすい原因

子供が口ぐせのように「疲れた~」「眠い~」と言う場合。

親としては、「また、そんなこと言って…」「大したこと何もしてないじゃない」というように、その疲れや眠気を軽く捉えがちです。

しかし、発達障害・グレーゾーンの子供たちは本当に疲れているのです。そして、その「疲れた」には、かならず原因があり、意味があるのです。

遠足の後の「疲れた」、運動会の後の「疲れた」とは種類が違います。とても見えにくいことが原因で「疲れている」ということもあるのです。

何に疲れているのか?

それを知ることは、とても大切です。

では、発達障害・グレーゾーンの子供たちの見えにくい「疲れの原因」とは、いったいどのようなものなのでしょうか?

疲れやすい原因①:感覚過敏

発達障害やグレーゾーン、HSCが疲れやすい原因のひとつに感覚過敏があります。

一般の人にとって、「感覚過敏」は、理解しづらいことかもしれませんが、感覚過敏のある子供は、五感(視覚・味覚・触覚・嗅覚・聴覚)などで、ふつうの子供より強く感じてしまう傾向があるのです。

集団の中の音や匂い、物の多さ、蛍光灯の明るさ、洋服のタグ、くつ下やズック、暑さ、寒さ…。

このように、学校は多くの刺激がある場所といえます。

ふつうの人が思いもよらないことに不快や苦痛を感じているのです。

しかも大人とは違い、その不快や苦痛を子供は自覚できません。

何となくイライラする、疲れる、理由もわからず「不快」を感じているんですね。

感覚過敏のある子どもたちの状況を例えるならば・・・

授業中、学校の近くで「ガガガガー」と大騒音で工事をしていたり、カメラで連続フラッシュされたり、ごみのような悪臭を放っていたり、背中に針がささっていたりする状況です。

これは一般の人に分かりやすく伝えるために少し大げさに表現した例ですが、感覚過敏のある子供たちは、これと同じ状況に置かれていると想像してみてください。

とても「不快」で、イライラしますよね?

このような過酷な状況の中で、様々な学習や活動をこなしていく、ということはとても大変なことなのです。

もちろん学校生活では、自分の得意とすること、興味のあることだけするわけにはいきません。むしろ、発達障害の特性によっては、苦手なことに取り組まなければならないことの方が学校では多いのかもしれません。

学校に行っただけで、すごくストレスを感じ、疲れるのです

そして、学校に行っただけで、すごくすごく頑張っているのですね

疲れやすい原因②:睡眠障害 

発達障害・グレーゾーンの子供には睡眠障害が起こりやすいといわれています。

生活の乱れ
ゲームで夜更かしし、朝起きることができない

眠りが浅い
質の良い睡眠に欠かせないセロトニンの分泌がストレスのせいで減ったり、働きが制限されたりして、しっかり夜眠れない

睡眠中の障害がある
睡眠時無呼吸症候群、夜驚、夢遊病など…

このような症状で、よい睡眠がとれない状況が続けば、慢性的に疲れが蓄積されてしまうので、当然、日常生活ですぐに疲れるということになってしまいます。

ただでさえ学校でエネルギーを消耗してしまうのに、しっかりとした休息ができなければ、充電不足に陥ってしまのは当然です。

もちろん、「質の悪い睡眠」は、子どもの体と心の成長に大きく影響してしまいます

 

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疲れやすい原因③:過集中

過集中とは、言葉のとおり集中しずぎてしまう状態のことです。

落着きがない、衝動的に行動してしまうといったADHD(注意欠陥多動性障害)の子供の場合、集中力がないと思われがちですが、実はそうではなく、自分のやりたいことや興味の強いことに関しては、ものすごい集中力を発揮することがあります。

ASD(自閉症スペクトラム障害)の特性がある子供の中にもそのような傾向があります。

極端な場合では、食事や睡眠、排泄までも忘れてしまうほどに集中してしまうことがあるのです。

集中しすぎてしまうという傾向がある子供の場合は、何かに集中すると、多くのエネルギーを消耗してしまい、後の後は「虚脱状態」に陥ることがあります。

つまり、過集中の反動で「ボーっとしてしまったり、疲れてしまう…」という状態に陥ってしまうのです。

疲れやすい原因④多動

ADHDの子供は、忘れ物などのうっかりミスが多かったり、不注意だったり、落ち着かず動き回ってしまう特徴がありますが、多動の傾向がより強い子供の場合は、ふつうの子供にくらべて活動量がとても多く、エネルギー消費が激しくなります。

低学年ほどその動きは活発で、体も小さいため、疲れやすくなってしまうのです。

疲れやすい原因⑤:発達性運動協調障害(DCO)

発達障害・グレーゾーンの子供の中には、発達性協調運動障害(DCD)のある子供がいます。

発達性協調運動障害とは、極端に不器用だったり、手や身体を効率よく動かすことが難しかったりする障害です。

自分の体の各部分がどこにあるのか、どのような状態になっているのか、それを瞬時に把握する感覚が乏しいといわれています。

発達性協調運動障害の傾向がある子供は、日常生活の中で、さまざまな動きに困難を感じることがあります。

学校では、体育の授業はもちろん、はさみや字を書くことなど、普通の子供が無意識にできる簡単な動きに、苦労してしまうのです。

当然、何をするにも疲れます

できなくて、イライラすることも多くなり、気持ちも疲れます。

疲れやすい原因⑥:環境への適応

発達障害・グレーゾーンの子供たちは障害の特性がありながらも、環境に合わせるために神経をすり減らしながら日々過ごしています。

特に学校では、人間関係、学習面、運動面…。苦手とする部分は多くあります。

上でも説明したように、感覚過敏がある子供もいます。

環境に適応しながら普通に過ごすだけで、多くのエネルギーを使っているのです。

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疲発達障害・グレーゾーンの疲れ「ダラダラ」への対応

これまでの説明で、なぜ発達障害・グレーゾーンの子供たちは、ふつうの子供たちより疲れやすいのか?ということは、お分かりいただけたと思います。

とはいえ、ゲームをしている時だけ元気なのに、宿題をする時間になると急にダラダラされては、親としてはイライラがつのりますよね。

では、ダラダラしている子供に対して、親はどのような対応を心がけたらいいのでしょうか?

ダラダラへの対応①ダラダラを認める

とても難しいことですが、ダラダラしていることを怒らない責めないことです。

え、ぜんぜん答えになっていないけど…

と言われてしまいそうですが、もちろん、ダラダラをただ放っておく、ということではありません。

いつまでもダラダラして!とイライラ怒る前に…

何でこんなにダラダラしているのか

「疲れの原因」を一緒に考えてあげて欲しいのです

  • 何でそんなに疲れてるの?
  • 今日は〇〇したから疲れた?

こんなふうに、ダラダラに寄り添う言葉かけがあるだけでも、子供は心が楽になります。もし自分で疲れている理由が言えるのなら、花まるです。

そっか、だから疲れているんだね。

がんばったんだね

その言葉が、エネルギーに代わることもあります。

なんで疲れているのか分からない…。(ほとんどの子供はそうですが)そのような子供の場合は、一緒に疲れている原因をさぐってあげるといいかもしれません。

疲れやすい性格、疲れやすい性質。
それは、一生抱えていかなければならないものです。
つまり「休む」ということが、ふつうの人以上に必要なのです。

ダラダラしている姿に、つい怒りたくなってしまうかもしれませんが、それではプレッシャーをかけてしまいます。

本当に疲れているのに、怒られてばかりでは、大人になった時に「疲れやすい自分」や「ダラダラしてしまう自分」をダメな人間だと思ってしまいます。

自分は疲れやすい人間なんだと認めること。
なぜ疲れるのか?と原因を考えられること。

このように、自分の障害などの特性をふまえながら、自分の心や体のバランスを整えられることは将来的にとても大切です。

  • 疲れた時は自分のエネルギーを満たすためにどうすればいいのか。
  • 疲れをどうやって軽減すればいいのか。

その方法を大人になるまでに、自分で見つけられるようにならなければなりません。

なにより大切なことは、疲れやすい体質、休息がふつうの人以上に必要な体質であっても、自分自身を否定的に捉えないことです。

そんな自分をありのまま認めるということです。

エネルギーがたまれば、少し苦手なことであっても挑戦できることはたくさんあります。

あきらめない気持ちを子供の中に育んでいきたいですね。

ダラダラへの対応②褒めるを増やす

十分に睡眠をとっているはず…。今日は学校が休みだから疲れていないはず…。 なのに、ダラダラしているという場合は、心の疲れがたまっていることも考えられます。

発達障害やグレーゾーンの子供たちは、心の疲れには特に敏感です。 「体」のエネルギーが100%満たされていたとしても、「心」のエネルギーが不足していると、苦手なことには取り組めません。

でも、わくわくすることや、自分の好きなことであれば、自分で心のエネルギーを補充することができるのです。

ゲームの時だけ元気、という状態はまさにそうだと言えるでしょう。まだ心のエネルギーが足りないのです。

心のエネルギーをためるには、家庭の中でたくさん褒めてあげること、そして たくさん声をかけてあげることがとても大切です。

ご飯を食べている時に、「姿勢いいね」でもいいです。歯を磨いた後に「すっきりしたね」でもいいです。

褒めることだけでなく、日常生活の中で当たり前をした時に、プラスの声かけをたくさんしてあげましょう。

ひま~、やることない~

 

と、結局なにもせずにダラダラしている子供を見ると、じゃあ勉強すれば?読書すれば?と、大人にとって都合のいいことを言ってしまいがちですが、それでは子供は心が満たされません。

十分に関わってあげる(遊んであげる、相手をしてあげる、一緒に何かに取り組んであげる、話をする)ことで心のエネルギーが満たされます心のエネルギーが満たされれば、疲れは軽減するのです

家庭の中で、プラスの声かけを意識すると、心のエネルギーがたまりやすいと言えます。それは、子供だけではありません。

親自身にも言えること。

心のエネルギー、心の充電をしっかり満たすためには、穏やかな時間、笑顔の時間、安心できる時間を十分につくって、親子でその時間を共有することが必要なのかもしれませんね。

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おわりに

発達障害・グレーゾーンの子供の「疲れやすさ」は治らないの?

たしかに、その性質は簡単に変わるものではないかもしれません。

一生向き合っていかなければならないといえるのかもしれません。

そういってしまうと、悲観的になってしまう方もいるかもしれません。

でも、決してその特性にマイナスのイメージを持ってほしくないなと思いす。

発達障害やグレーゾーンと言われる人たちの多くは、当たり前の生活、ふつうの生活、穏やかな生活を望んでいます。

そして、自分らしく生きることを望んでいます。

すべての人や社会全体に理解を求めたり、環境を整えることを求めるのは難しいかもしれませんが、必ず自分の特性を認めてくれる人はいますし、自分に合った環境を探すこともできます。

自分らしく幸せに暮らすことができる居場所を必ず見つけることができるのです。

だから、あきらめないで欲しいと思います。

ダラダラしている、やる気がない…。

そんなふうに見える子供たちも、一番の理解者である親が寄り添い、そして導いてあげれば、幸せに生きていけます。

元気いっぱいな子供たち。

やる気に満ちた子供たち。

生き生きと見える子供たち。

そんな子供たちと我が子は違うのかもしれません。

でも、周りの子供たちのようにしなければならない必要はありませんし、生き方だって合わせようとする必要はありません。

自分の子供はこれでいい。

心から、そう思ってください。

きっと、子供に合った幸せな生き方を一緒にみつけることができると思いますよ。

ひまわり

 

 

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HSCと発達障害の違いって何?敏感な子供たちが教室へ入れない理由

ひといちばい敏感な子ども"HSC"。特性が発達障害と似ている部分があるため、間違った認識や対応がされていることもあります。教室に入れない、登校渋り、不登校。このような状況にある子どもたちは、もしかしてHSCの特性が原因になっているかもしれません。一体どうしたらHSCは学校生活をスムーズに送ることできるのでしょうか?

 

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