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学習障害の小学生は勉強法で変わる!九九を正しく覚えるコツとは?

学習障害の傾向がある子どもがつまずきやすい「九九」。今回は、九九がなかなか覚えられない!とお困りのお母さんのために、子どもが正しく九九を覚える方法についてお話します。

小学校に入学して、一年生では足し算、引き算を習います。計算が苦手な子どもにとって意外と難しい、くり上がりの足し算、くり下がりのひき算。

計算カードの宿題からようやく解放されたと思ったのに、今度はかけ算の計算カードか…。

実は、このように計算カードの宿題にとても負担を感じるお母さんは多いのです。

何度やっても同じところを間違えたり、時間がすごくかかったり…。九九をなかなか覚えられない子どもに、ついイライラしてしまうという方も多いのではないでしょうか?

でも、九九は「算数の基本」。かけ算を正しく覚えることも大切ですが、かけ算の概念についてもしっかり理解させてあげたいですよね。

今回は、子どもの九九に苦労しているお母さん方のために、九九の重要性と子どもがどうしたら九九を楽しく、そして正しく覚えられるのか?という具体的な勉強法についてお話していきます。

学習障害の小学生は九九で算数人生が変わる!

算数が好き!という子ども。算数が嫌い…という子ども。学習障害の有無にかかわらず、この意識は4年生ぐらいで固定化してしまいます。

算数は積み重ねがとーっても大切!一度つまずいてしまうと、取り返しがつかない教科…と言っても過言ではありません。

低学年で、算数なんて嫌い!という意識が根付いてしまうと、中学年や高学年になってから「算数が好き!おもしろい!」という意識に変えるのは、なかなか難しいのです。

苦手意識ほど、成長の足を引っ張るものはありません。できる、できないということよりも、好きか嫌いかという意識の違いで、その後の算数人生が大きく変わってしまいます。

そのため算数への苦手意識をもたないように、丁寧に積み重ねていく学習がとても大切なのです。

ただ、かけ算は苦手意識をもちやすい単元なんですよね…。

九九を習得するためには反復練習が欠かせませんが、学校でも家でも九九漬けの生活。そして、正確さだけではなくスピードまで求められるのです。苦手意識をもってしまう子どもがいて当然ですよね。

九九がなかなか覚えられない、早く言えない、という壁にぶつかり、「算数なんて嫌い!」→「算数って難しい。」という苦手意識を持ってしまう危険性が高いのです。

とくに、学習障害の傾向がある子どもにとって九九は大きな試練

逆に、この試練を乗り越えることができれば、子どもにとっても、親にとっても大きな自信につながります。

学習障害の小学生が九九でつまずく原因とは?

九九のつまずきには個人によって違いがありますが、つまずきのポイントがいくつかあります。

学習障害の傾向がある子どもにとっての難関「九九」ですが、正しく覚えられない原因があるのかもしれません。その原因を知り、正しい方法で取り組めば必ず乗り越えることができますよ!

まずは、自分のお子さんがどのような原因で九九を覚えられないのか。つまずきのポイントを把握しましょう。

九九が覚えられない原因1:音の聞き間違い。発音が不明瞭

低学年の場合、しっかり発音できない「音」、聞き取れない「音」がある子どもがいます。たとえば

  • 「し」と「ひ」
  • 「だ」と「ら」
  • 「で」と「れ」

などの音です。お子さんははっきりと発音できますか?また、これらの音をしっかり聞き分けられているでしょうか?

上にあげた音を含む単語を子どもが話す時、もしくは聞く時に少し問題があるようなら、もしかしてお子さんは音の聞き分けが上手くいっていないのかもしれません。

かけ算では特に、4の段、7の段に聞き分けにくい音が多いといえます。

4×7、7×7、7×1、4×1、4×3、7×3、7×4…

「し」と「しち」がいっぱい…。大人でも言いにくいですよね。

「しち」と「いち」がごっちゃになることもよくあります。

7×3=21が「しちさん」ではなく「しさん」、「にじゅういち」ではなく「にじゅうしち」と言い間違え(聞き間違え) てしまう。

9×3=27の答えで、「にじゅうしち」ではなく24「にじゅうし」になってしまう。

これは、4と7の「音」が似ていて、混乱するために起こる間違いです特にスピード重視になって、子どもの心に焦りがありながら唱えてしまうと、このような間違いが頻発します。

発音が不明瞭な子どもや音の聞き分けが上手くいっていない子どもに多く見られる現象なのです。

九九が覚えられない原因2:大きい数への苦手意識

当たり前と思うかもしれませんが、1の段や2の段はほとんどの子どもが楽勝!と感じます。

赤まるの部分は「音」の問題で少しつまずく子どももいますが気を付けてあげれば たいがいクリアできます。5の段ぐらいまではさほど「大変そう」という気持ちが子どもの中に生まれないようです

あやしくなってくるのは6の段から。

そして、子どもたちが最もつまずく段は7の段です。先ほど説明した「音」の問題も重なってくるのでしょうね。

7の段に続いて8の段、9の段など、大きな数になってくると拒否反応を示す子どもが増えてきます。

答えが小さな数の場合は何とか覚えることができても、42、48、49、56、72…。このような数字は、子どもにしてみればランダムで親しみにくい大きな数

数が大きいというだけで無意識に子どもは「難しい!覚えることが多い!無理無理!」と、シャッターを下ろしてしまうのです。

実際は5の段までしっかり覚えていたら、覚えなければいけない かけ算は、ほんの数個なんですけどね。(後述)

そのマイナスなイメージからか、覚えるのに時間がかかったり、いつまでたっても間違えたりするのです。また、小さい段から学習していくので、2の段や3の段に比べ、繰り返しの回数が少ないという点でも定着しにくいのかもしれません。

実際、中学年になっても7、8、9の段が完ぺきではないという子どもは結構います

九九が覚えられない原因3:耳からの情報が苦手

小学校の低学年ぐらいまでの子どもは丸暗記が得意な時期といえます。このような時期の子どもは、大人のように文字を読んだり書いたりして覚えるよりも、耳で聞いた「音」を覚えることの方が得意なのです。

じゅげむじゅげむごこうのすりきれ かいじゃりすいぎょのすいぎょうまつうんらいまつふうらいまつ…

子どもは、このような長文を耳(音)で、難なく覚えます。4~5歳で完ぺきに覚えていて大人が驚かされることは珍しくありません。だから、九九の暗記を2年生でやることには大きな意味があるんですね。九九の音楽に合わせて歌ったり踊ったりするのも低学年には効果的です。

でも、これは一般的な子どもにいえること。

学習障害の傾向がある子どもの中には、聴覚的な短期記憶が弱い子どもがいます。つまり、お経のように「音」だけで九九を覚えようとしても、なかなか覚えられなかったり、定着しなかったりする場合があるのです。

学習障害の小学生が九九を克服する方法とは?

学習障害の傾向がある子どもが九九を覚えるにはちょっとしたコツがいります。その子その子によって九九につまずく理由が必ずあります。そのつまずきの原因を知り、正しい勉強法で取り組めば、効率的に九九を覚えることができます。

では、実際どうしたら九九を正しく覚えられるのか。つまずきの原因別に説明します。

九九はゆっくり大きな声で丁寧に

音の聞き間違いが多いお子さんや発音が明瞭でないお子さんには、ゆっくりと大きな声で九九を言わせることが基本です

九九はタイムを計測して記録しなければいけないなど、お母さんにとっても子どもにとってもプレッシャーがかかります。ついついスピード重視になってしまいますが、逆効果なのでおすすめできません。タイムなど気にしないでください。むしろ、ゆっくりと練習した方が効果的!

スピードを上げようすると、子どもの心に焦りが生じます。早口で適当にごまかしたり、早く言おうとして、7(しち)なのか4(し)なのか、あいまいに覚えてしまったり…ということが起こるのです。発達障害の傾向がある子どもは、最初に間違えて覚えてしまうと修正しにくいので、最初が肝心!

決してあわてず、子ども自身が「音」のまちがいに気づけるよう、ゆっくり取り組むのがいちばんです。また、まちがえやすい「音」を子どもに自覚させ、その音に意識が向くよう声をかけていきましょう。「4(し)」、「7(しち)」、「1(いち)」は間違えやすい音です。

しちし~♪と、間違えそうな音があるところだけ、お母さんもゆっくり一緒に言ってあげると、子どもはきっと喜んでくれますよ♪

また、九九を言うときに、子どもの前に4と7のカードを置き、「し」を言うときだけ指で4のカードを触る、7「しち」を言うときだけ指で7のカードを触るなど、音と指の動きをゆっくり連動させて、丁寧に練習するのも効果的です。

九九を聞き分けやすい音に変更して練習

上記の練習方法でも「し」と「しち」が聞き分けにくい、どうしても発音しづらいという場合は、4を「し」ではなく「よん」、7を「しち」ではなく「なな」と言って練習してみましょう。

  • いちが よんいちがよん
  • にがはち よんにがはち
  • さんじゅうに よんさんじゅうに
  • しちいちがしち なないちがなな
  • しちにじゅう ななにじゅうよん

言い方を変えれば誤答は格段に減ります。とにかくゆっくり、そして一語ずつハキハキ言います。

ただし、学校での指導は従来の読み方での練習をする場合がほとんどですので、上記の言い方で練習する場合は担任の先生との相談が必要になるかもしれません。

まずは5の段までの九九を徹底的に覚える

大きな数に拒否反応を示す場合は、練習の回数を増やすこと。慣れさせることが一番です。が!7~9の段をひたすら繰り返すことは、子どもにとって苦痛ですよね。

ではどうするか?

下の九九表を見てください。

九九表

もし、1~5の段まで子どもが覚えたとします。赤枠の部分ですね。

5×6と6×5など、かけ算は「かけられる数」と「かける数」が逆になっても答えは同じなのです。(意味は違いますが…。)

つまり、5の段までしっかりできているのであれば、上の表の青枠の部分もできるのです。子どもにそれをしっかり伝えましょう。

下の表をご覧ください。残るは「黒枠の部分」。5の段までできていれば、この部分だけを覚えればいいのです!なので、6~9の段の練習は「黒枠の部分」を重点的に練習します。

ちなみに、6×6、7×7、8×8、9×9は、なぜか子どもは好きです♪下の表の緑〇の部分は、わりとすぐに覚えてくれます。

ここまでくれば、覚える かけ算はとても少ないことが分かりますか?6×7も7×6も同じなので、実際はあと6こ。

たったこれだけ???

と、はじめに思わせることで、6の段から9の段まではスムーズです。まずは、気持ちのシャッターを上げてあげることが大切!

ちなみに、6の段を練習する前に下表、ピンク枠の部分を練習しておくといいですよ。

左右の人差し指で押さえながら下のように唱えていきます。

1×6=6(右)、6×1=6(左)2×6=12(右)、6×2=12(左)3×6=18(右)、6×3=18(左)・・・・

慌てると難しく感じてしまうので、ゆっくり指で押さえ、答えの数字を確認しながら1つずつ行います。

このセットでの練習方法は、すべての段で効果的です。

上り九九や下がり九九をリズムよくできるのも良いですが、このように少し違う方法も取り入れていくと、より確実に定着します

九九の決まりを視覚的に気づかせる


九九をリズミカルな音で覚えたり、スピードをつけてスラスラ言えることは、確かにいい方法ではあります。ただ、デメリットもあります。特に聴覚的に弱い子どもには、いい方法とは言えません。むしろ、混乱を起こして苦しくなってしまいます。

聴覚認知の弱い子どもの場合は、視覚的な認知(目から情報を取り入れ理解すること)ができることは多いので、視覚的な支援を取り入れてみましょう。

具体的にいうと、九九表を見て「決まりを自分で見つけること」。

九九表をじっくり見ながら、表の中で答えがどんなふうに変わっていくか、きまりを自分なりに考えるのです。

かける数が1増えたら答えはどのように増えていくのか。

かけ算でいちばん大切なことは、早く言えることや暗唱できることではありません。かけ算の仕組み・概念を理解することの方が大切なのです。

「かけ算のきまり」を自分で発見したり、きまりを使って新しいかけ算を考えたりできる力こそ いちばん必要な力なのです。このような経験をさせることが、上の学年につながる最も大切な考え方になります。

学習障害の小学生が九九を忘れた時の対処法とは?

九九は学習障害の傾向がある子どもにとって、これまでの人生で最大の「難関」だったと言えるかもしれません。

寝言でも唱えてしまいそうなほど練習した九九漬けの日々。でも、単元が終わってしまえば、九九の嵐はあっという間に過ぎ去ります。

ああ~なんとか九九を合格できた!と安心したのも束の間。3年生でわり算が始まると…。あれ?かけ算また忘れてる!ということが起こります。

このように、せっかく覚えた九九を忘れてしまった時、どうすればいいのでしょうか?

発達障害の小学生だけではない!くり返しが基本

27÷3=□

7♪

ということは、よーく起こります。。。

この例では、21(にじゅういち)と27(にじゅうしち)の音が似ているため、何となく暗唱していた子どもや、スピード重視だった子どもは特に間違えやすいのです。

あんなに練習して、せっかく覚えたのに!と落胆してしまう気持ちも分かりますが、実は過半数以上の子どもは時間がたつと忘れたり、間違えたりしてしまうものなのです。人間とはそんなもの。

もし、間違えに気づいた時はその都度、正しいかけ算を言わせるようにしましょう

くれぐれも、責める口調で間違えを指摘しないように…。にこやかに♪

九九は2年生で終わり!と思わず、ときどき復習することが大切です。九九表や九九カードをすぐに確認できる場所に置いておく。苦手な九九だけゆっくり丁寧に3回言うなど、ちょっとした心がけで十分。

忘れては覚え、覚えては忘れを繰り返して、九九は定着していくのです。

\お風呂にペタリ/

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4年生ぐらいまでは、お風呂に九九表を貼っておくことをおすすめします。時々クイズ形式で答えさせてあげましょう。

九九のきまりをもう一度考えさせよう!

3年生や4年生になって「6×7=?」となった場合。

忘れちゃった…。答え教えて!

と子どもがすぐに正しい答えを聞こうとすることがあります。はじめのうちはそれでもいいですが、何度か続くようならいったん立ち止まり、「忘れたとしても答えを導き出すことができる!」ということを教えてあげましょう。つまり、かけ算のしくみ・概念の再確認です。

6×5=30、6×6=36。6の段は6ずつ答えの数が大きくなっている!ということをもう一度気づかせてあげましょう。気づけない場合は、おはじきなどを使って具体物を見て確認させたり、イラストを描いてあげるときまりを見つけやすいです。

6の段は6ずつ増えていっている、ということを子どもが理解できていれば、たとえ「6×7何だっけ?」となっても、この問題を解決することがでるのです。

上の絵で、緑の丸は全部で何個でしょう?

式)6×7=42 答え)42個

7×6では間違えです。この違いもしっかり再確認しておきたいですね。文章だけでの問題では難しく間違えやすいので、簡易的なイラストを自分で描く習慣をつけるのも1つの方法です。

「1本の筒の中に緑の丸が6個、それが7本あるので、緑の丸は6×7=42と表す」「6の段の九九は6ずつ増える」など、かけ算の意味やきまりをしっかり理解することで、必ず定着していきます。

2年生の時に、ぜんぶ暗唱できたからOK!ではありません。かけ算は、決して単なる暗記学習ではないのです九九を単に唱えて覚えるだけでは、かけ算を使えるようにはなりません。かけ算の学習を通して、意味やきまりを活用する力を育てなければならないのです。

おわりに

合格シール欲しさに一生懸命九九を唱える2年生の姿。

とってもかわいらしいですよね♪

九九の学習の時期になると、校長先生や教頭先生、学校で働く校務員さん、高学年のお兄さんやお姉さんまでも巻き込み、まさに学校一丸となって2年生の九九を応援します。

地域によっては放課後、近所のおじいちゃんやおばあちゃんに学校に来てもらって九九を見てもらう、なんてこともあります。

それほど、九九というのは大事なんです。

学習障害の傾向がある子どもや、計算が苦手な2年生にとっては、正直とっても大変な九九。

周りの子どもたちのようにスラスラ言えなかったり、なかなか覚えられなかったり、ときには悔しくて涙する姿も見られますが、合格した時の笑顔は何ともいえないですよね!

みんなが応援してくれて、みんなが合格したことを喜んでくれる。がんばったらできた!

つまずく子どもが多いと言われる九九ですが、こんな貴重な経験ができるのは九九しかないように思います。

九九は試練。

でも、この大きな試練を乗り越えた子どもの心は「強く」「大きく」なります!そして、自信につながります。

お母さんも精一杯の笑顔で子どもを応援してあげてくださいね♪きっと子どもは

九九、得意だよ!

胸をはって言えるようになりますよ。

ひまわり

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