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特別支援学級の先生は臨時や「うつ」の先生が多いの?不安なお母さんへ

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特別支援学級
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どうして、この先生が特別支援学級の先生なの?
去年の先生に比べるとちょっと頼りなくて心配…。
このように、お子さんが支援学級に在籍している保護者の方の中には、今の担任の先生に何となく不安や不満を抱いている方もいるのではないでしょうか?

特別支援学級の場合は特に、保護者の方にとって担任の先生への期待は大きいものだと思います。

  • 子どものことをちゃんと分かって欲しい
  • 丁寧に指導して欲しい

その期待する気持ちが強いからこそ、不満不安不信感が生まれやすいのではないでしょうか?

じつは特別支援学級の先生には、大きく分けて二種類のタイプの先生が存在します。

  • 特別支援教育をやりたいという「志が高い」先生
  • 特別支援教育に関わらなければならなかった「事情があった」先生

こんな言い方をしてしまうと

「うちの子の担任は何か事情がある先生なの?」

と、心配してしまうかもしれませんね…。
でも、大丈夫ですよ☺

今回は「特別支援学級の先生」をテーマに、小学校の先生事情も含めてお話しをさせていただきます。

  • 現在、お子さんが特別支援学級に在籍していて、先生との関係に不安のある方
  • 特別支援学級か普通学級かで迷っている
  • 単に特別支援学級の先生について知りたい方など

特別支援学級の先生について理解を深めて欲しいという思いを込めて…

前向きな先生との付き合い方を考えるヒントになったらいいなと思います。

長文ですので、まずは下の「目次」を見てくださいね😊クリックでジャンプできます。

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特別支援学級の先生は「特別支援教育」の専門ではない!?

今年の特別支援学級の先生、うちの子の特性とか全然分かってなくて不安なんだけど…。

子育てで誰よりも苦労し、頑張ってきたお母さん。
いっぱい、いっぱい勉強している方がほとんどです。

特に、わが子の障害や特性については、誰よりも熟知し、対応も心得ていますよね。

 

じつは。

特別支援学級の先生が「特別支援教育の高い専門性をもっているか」「発達障害などに詳しいか」というと、全員がそうではありません。

専門的な免許をもっていない。50歳で初任…。そういうケースも多々あります。

「えーっ!先生なのに何で?」と言われてしまいそうですが…。

では、その「何で」にお答えしていきましょう。 

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特別支援学級の先生に必要な免許状とは?

先生という職業に就くために必要な教員免許状。実は、教員免許状にはいろいろな種類があることをご存知でしょうか?

ちょっと話がそれるようですが、はじめに「教員免許状」についてお話しさせていただきますね。

中学校以上では、小学校のように担任の先生が全教科を教えることはできません。高い専門性が必要とされるため「教科担任制」ですよね。

数学の先生、国語の先生、英語の先生というように教科ごとに先生が違います。そして先生は教科ごとの免許状を持っています。

では、小学校の先生は?というと

小学校教諭免許状という免許を持っています。

小学校の先生は基本的に担任の先生が全教科を教えます。

※中学年以降では一部の教科を担任以外の先生が受け持つことがあります。

小学校の教員免許状をもっていたら、全学年の国,算,社,理が教えられるなんて当たり前。
音楽(ピアノ、リコーダー、歌)、家庭(ミシン、手縫い、料理)、書写(毛筆)、体育(なわとび、鉄棒、水泳、マット、ダンス)、図工(彫刻刀)…。

と、ほんの一部の内容を挙げましたが、これらは小学校教諭の免許状を持っていたら「できる」とされているものです。

いまや外国語道徳も教科化され、新たなスキルやスキルアップは当然のように教員に求められています。プログラミングも外部に委託しているとは言え、基礎知識は必要です。

どんなに若手(新卒など)であっても、保護者対応コミュニケーション能力などのスキルが求められます。防災知識、いじめ対応、アレルギー児対応、発達障害児対応…。挙げたらきりがないですが。

どう思われますか? 

先生なんだから、これぐらい全部できて当たり前

そう思われますか?

確かに、小学校教諭という免許をもっていたら、どんなに苦手でも、本来できなければならないのかもしれません。

でも、先生だって人間です。スーパーマンではありません。得手不得手があって当然。

ただ、小学校は、すべての教科において、中学校ほどの高い専門性を必要としません。乱暴な言い方かもしれませんが、子供よりできていれば「OK」、子供に分かりやすいように教えられれば「OK」という側面もあります。

小学校の先生は、高い専門性というより広い知識や技術丁寧さや細やかさが求められるからです。だからこそ、小学校教諭免許状を持っている人が「できる」としている内容が広くなっているんですね。

実際に、ピアノやリコーダーが苦手な先生は大勢います。家でまともに料理なんて作ったことがない、ボタン付けなんてしたことがないという教諭もいます。

もちろん、先生同士で交渉して教科を持ち合うなどしますが、場合によってはあまり得意でない教科専門性が高くない教科を教えなければならない時があるのです。

そして、それは「教科」に限ったことだけでなく、特別支援学級の担任に関しても同じようなことがいえます。

小学校教諭の免許状を持っていたら、もちろん特別支援学級の担任も「できる」のです。

ちなみに、特別支援「学校」の場合は、「特別支援学校教諭免許状」が必要になります。当然、特別支援教育に関する専門性は高いです。

普通小学校で、この免許を持っている人は実はあまり多くはありません。

ただし、免許を持っていないからと言って、特別支援教育ができない、発達障害の子供に理解がない、ということではありません。ここは決して誤解のないように…。

すべての教員に基礎的な知識はありますし、研修も受けています。

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特別支援学級の先生は臨時の先生?

小学校の先生。「先生」とひとくくりにされますが、先生には「正規職員」と「正規職員」がいます。

臨時の先生は、非正規職員です。

【正規職員】
都道府県の教員採用試験に合格した先生。

【非正規職員】
・教員採用試験に合格していない人
・受けていない人
・元正規職員で、定年後に非正規で働いている人

そして、非正規職員は以下の二種類あります。

・臨時的任用講師(常勤講師)
・非常勤講師

臨時的任用講師は、臨時という言葉がつきますが、正規職員と同じように、「担任」や「校務分掌(学校内における運営上必要な業務)」などもします。

非常勤講師は、基本的には担任は持てません。教科だけを決まった時間内でお仕事をする採用の形が多いです。

前置きが長くなってしまいましたが…。

じつは、この正規職員の「臨時的任用講師」と言われる先生が、特別支援学級の担任になるケースが多いのです。

特に、1人学級の場合はそのようなケースが多くなります。

なぜなら、「年度途中であっても「退職」させることができるから。」

例えば、下図のような編成の学校があったとします。青丸は担任の頭数です。

各学年2クラス、知的、情緒。合わせて14学級です。担任は14人必要になります。

ただ、児童数が一人の場合は、転校や転籍(支援学級→普通学級へ)などの理由で学級がなくなる可能性があります。学級がなくなれば、学校は学級担任数を14人から13人へと、減らさなければなりません。

そのため、学級数が減る可能性のある学校には、退職させることができる臨時的任用講師を「学校に配置」できることになっています。

ただ、 人員の配置(校内人事)は自由なので、希望や事情があれば一人学級であっても正規職員が特別支援学級の担任をして、臨時の講師が普通学級の担任をすることもよくあります。

また、臨時の講師だから特別支援教育のことについて専門性がないか、というと決してそうではありません。講師の先生が数年間、中には何十年も特別支援学級の担任を続けている場合もあり、むしろ特別支援のスペシャリストになっている方もいます。

専門性があるか、ないか。ということよりも、結局は、先生の人間性や、先生との相性によるところが大きいと思います。

ちなみに余談になってしまいますが、ケガ、病気、産育休の代替もすべて臨時的任用講師がしています。

講師が足りない場合は、教務の先生が代わりに担任をすることもありますが、これは学校としては避けたい状況です。

でも、現実的に講師が見つからなければ、そうせざるを得ないという学校も多くあります。日本中の教育現場でこのような窮地に追い込まれている学校がたくさんあるのです。

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(以下、日本の学校事情であって、特別支援学級の先生のことではないです。興味ない方とばしてくださいね。)

今、教員不足が問題視されていますが、それは、正規職員より、むしろ非正規職員である「臨時的任用講師」の人材不足が問題なんですね。多くの教育委員会が人材確保に苦労していますが、そうだろうな…と想像できます。
20年前は狭き門だった教員採用試験。団塊の世代の退職前から採用数を大幅に増やし、今では倍率2倍以下なんていう地域もあるようです。数倍にも増えた若手教員は、結婚、出産、子育て世代へと突入しています。そして、その先生の代替に正規職員をあてることはできません。病休(うつなど)の先生の代わりも臨時の講師が代わりを務めるのです。
正規の先生が復帰すれば辞令が切れ、退職です。失業手当はもらえません。給料には上限があり、何年働いても新採の正規の先生とほぼ同じ給料です。地域差はあるかと思いますが、講師の採用条件はとても悪いと言えます。そのため、人材が不足してしまうんですね。
次の講師が決まらず、申し訳ない気持ちを抱えながら産休に入る先生も大勢います。安心して子供を産めないですね…。担任ができる講師が見つからなければ、急遽、級外や教務が担任をすることがあります。もちろん、元々の仕事+担任です。綱渡り状態で学級をまわすことになります。子供たちもかわいそうです。
こんな学校は珍しくありません。特に、小規模校で担任の先生が一人欠けるということは、他の先生方にとって、ものすごい負担になるのです。学校全体がバタバタになってしまうことは想像できますでしょうか。上でも説明したように、苦手だとかやりたくないという逃げ道などなく、先生は何でもこなしていかなければなりません。
そして当然ですが、このような状況を敏感な子供はすぐに察知して「不安」を感じてしまいます。もう少し、教育現場に人的、時間的な余裕があればいいのに…と思います。

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特別支援学級の先生には心の病気の人が多い?

今年の担任ハズレた…

個人的には使いたくない言葉なのですが、特別支援学級の担任の先生に対し、このように思う保護者の方も少なからずいるようです。

ハズレ

・子どものことを思っていない?
・指導力がない?
・元気がない?

なぜ、そのように思われる先生が特別支援学級に多いのか。そもそも本当に、ハズレだったのでしょうか?

特別支援学級の先生の「事情」

最初にお話ししたように、特別支援学級の先生には二種類の先生がいるように思います。

特別支援教育に携わりたい!子供たちを伸ばしたい!という意欲的な先生。

そして、普通学級の担任はちょっと厳しい…という消去法の結果、特別支援学級の担任をしている先生。

残念ながら、後者の先生もいます。

・心の病を患っている
・過去にうつ状態になってしまった先生
・とっても個性的な先生
・統率力(何十人という児童をまとめ、指導していく力)に欠ける先生 など

では、一般的にうつ状態になってしまった先生はどうするのか。

  • 状態が悪い場合は病休をとってお休みする。
  • 級外になる。(級外=担任にならず複数の学級に「教科」を教える。担任業務が減ります。ただし担任ではないからこその心理的負担が増します。)
  • 負担の少ない学年や、児童数の少ないクラスの担任をする。
  • 特別支援学級の担任をする

決して、支援学級に集中しているわけではないんです。

が、個人的にはその傾向があるかと思います。

先生が休みがちになったり、学級崩壊になったり…。もし、このような状況になれば、様々な問題が発生します。

特に、子どもたちの「学力低下」が学校としては一番気になるところなんですね。学力調査では、はっきりと数字として表れます。

そして、とっても個性的な先生。

個性の強い先生は、保護者からの風当たりが強くなってしまう場合もあります。

小学校の先生という職業は、万人受けするタイプが「良し」とされる職業かもしれません。実際、保護者もそれを望んでいる方が多いと言えます。

ただ、ここでお伝えしたいことは、普通学級と支援学級では子どもとの関わり方や環境がまったく違うということです。

だから、同じ先生であっても

  • 特別支援学級だと能力を発揮できる!
  • 特別支援学級に向いている!

ということもあるのです。

前述したように、プチうつの先生や個性的な先生が担任になるということは、普通学級でもあり得るわけです。

ただ、支援学級は小人数、しかも数年間担任が同じ、ということもあり先生の影響が大きいのですね。子どもだけでなく、保護者の方にとっても。

もちろん保護者の方の担任に対する期待はとても大きいです。特別支援学級に在籍しているのですから。

担任の先生が期待通りではない時は、不安不満が当然大きくなります。

今年の担任の先生、全然元気がなくて…。なんか頼りない…。

逆に

今年の先生、厳しすぎて…。しかも何かすごく個性的だし。

など、不安や不満を感じる先生が担任だと、保護者の方にとってはかなりのストレスになります。

でも、その気持ちの裏側には、それだけ先生への期待があるということですよね。それは、普通学級に比べたら先生との関係も深いからだと思います。

・こうして欲しい
・こういう対応をしたらうちの子は伸びやすい

など、対等な関係冷静に思いを伝えれば、先生との関係も変わってくると思います。

保護者の思いをしっかり聞いたり、こまかい対応ができることが特別支援学級の一番のメリットですからね。

思いは丁寧に、そして冷静に伝えることが大切です。

そして、学校や先生に対して要求ばかりにならないことも重要です。相談と要求は大きく違います。

特別支援学級に在籍しているんだから、何でも「特別にして、きっちりして」というような考えが根底にあると、担任の先生や学校との摩擦が起きやすくなってしまいます。

学校や先生との関係が密になりすぎているという方は少し注意が必要かもしれません。

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特別支援学級の先生とうまく付き合うコツ

支援学級の場合、担任の先生との相性が悪い、どうも先生が好きになれない、というのは、確かにツライことかもしれません。

でも、保護者の方が先生に対してマイナス感情を抱いているとしたら、それは必ず担任の先生にも伝わってしまいます。

不安や不満、あまり感謝されていないということを感じながら、子どもや親と関わる先生も、もしかしてツライかもしれません。

保護者の方が、担任の先生を「先生」として見ることや、「先生らしい人物像」を期待することは当然です。

普通学級ではなく「特別支援学級」に在籍させたのだから…

丁寧に、しっかりと我が子を指導して欲しい

先生や学校に対して、たくさんの要求もあるでしょう。

でも、自分が思っていた理想の担任ではなかったから、その先生がダメな人間なのでしょうか?

人間には必ず長所も短所もあります。先生も人間です。短所もあるのです。

支援学級の場合は、保護者の方も担任の先生のことを「よく知る」ことができます。それだけに、短所も見えやすいのかもしれません。

でも、それは長所を探すきっかけも多いということです。

誰にでも言えることですが、長所と短所は表裏一体。

ちょっと、視点をかえれば、先生の短所が長所に変わるかもしれません。

先生というマスクがなければ、長所が見えるかもしれません。

先生の長所を見つけることができれば、先生に対する不安や不満は減るのではないでしょうか。

そして、先生への感謝の気持ちが持てるようになると思います。

先生に感謝する気持ち

きっと、先生に伝わるはずです。

 

家族、友人、職場の同僚

同じですよね?

苦手な人とうまく付き合っていくコツ

それは、感謝の気持ちなのではないでしょうか?

すぐには難しいかもしれませんが

先生を好きになろう、先生の心の内側をしっかり見よう

その心があれば、きっと何かが変わってきます

そして

その、親の心や姿を、子どもは しっかりと見ていますよ。

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おわりに

私も娘の出生後、希望して特別支援学級を中心に担任をしてきました。

普通学級にはない大変さというものは確かにありますが、支援学級の担任ならではの、楽しさ喜びもたくさんあります。

なぜなら、一人一人の子どもにしっかり向き合えるから。そして、深くつきあえるから。

どんな対応がいいのか。どんな配慮が必要なのか。
どうしたら、持っている能力を最大限伸ばせるのか。
将来のためにどんな力をつけてあげればいいのか。

日々、試行錯誤です。

そして、その思いにこたえてくれるように、子どもは絶対に伸びるんですね。

支援学級の場合は、一人一人、近くで見ている分、その成長を手に取るように感じることができます。

子どもの成長ってすごい!

どの親も、わが子の「初めて」に喜びを感じますよね?

初めて笑った!
初めて歩いた!
初めて逆上がりができた!
初めてランドセルを背負った!
初めて自転車に乗れた!

子どもとかかわる仕事をしていると、さまざまな子どもの「初めて」や「できた」を感じることができます。

できた!と喜ぶ子どもの目は、本当にキラキラなんですよ♪笑顔が本当にすばらしい!

それが、何よりも「先生」という仕事をしていて幸せな瞬間

支援教育は、教育の原点ですね。

小さな成長に大きな喜びを感じさせてくれる子どもたち

普通学級では、大きな声で怒鳴ってばかりいた先生
ちょっと心に風邪をひいてしまった先生

そんな先生が、特別支援学級の担任をして

どんどん表情が柔らかくなって、笑顔が増えて、子どものために一生懸命になる。

ちょっと時間はかかるかもしれないけれど…

そんな先生も多くいらっしゃいました。

きっと、あなたの子どもも…

先生を変える力をいっぱいもっていると思いますよ。

ひまわり

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